遠藤浩良の雑記帳 当法人理事長遠藤浩良が個人的意見として発信する『遠藤浩良の薬学雑記帳』をお届けします。 薬学、薬業、医療に関する資料、情報、意見など盛りだくさんな内容です。
No.072
テリパラチドとデノスマブの併用
―これまでの骨粗鬆症薬で最高の効果!

  今や、副甲状腺ホルモン(PTH:parathyroid hormone)関連の製剤であるテリパラチド[teriparatide:PTH(1-34)]が、特に諸外国においては、”唯一のbone anabolic な作用機序を持つ骨粗鬆症薬” として治療の第一選択薬になりつつある現在、 "骨吸収促進ホルモンであるPTHは、同時に骨形成を促進する骨形成促進ホルモンでもある” と、30年以上前の1980年、世界で初めてNATURE誌に発表した小生( ”遠藤浩良の雑記帳 No.8 「骨粗鬆症薬としての副甲状腺ホルモンPTH」今昔譚”をご参照ください )としては、以下の LANCET誌の最新論文を見て今大いに気をよくしています。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23683600
Lancet. 2013 May 14. pii: S0140-6736(13)60856-9. doi: 10.1016/S0140-6736(13)60856-9. [Epub ahead of print]
Teriparatide and denosumab, alone or combined, in women with postmenopausal osteoporosis: the DATA study randomised trial.
Tsai JN, Uihlein AV, Lee H, Kumbhani R, Siwila-Sackman E, McKay EA, Burnett-Bowie SA, Neer RM, Leder BZ.
Department of Medicine, Endocrine Unit, Massachusetts General Hospital, Boston, MA, USA.

  即ち、米国マサチューセッツ総合病院内分泌科のJoy N. Tsai 氏らは、閉経後骨粗鬆症患者に、テリパラチドあるいは抗RANKLモノクローナル抗体製剤であるデノスマブを夫々単独投与するよりも、これらを併用した方が遥かに高い骨密度の増加が得られ(以下の図を参照)、この効果は現在承認されているどの骨粗鬆症治療薬よいも高いことを発表したのです。

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  詳しくは、以下の医師のための専門情報サイト MT Pro 他をご覧ください。

  なお、デノスマブ( denosumab )の骨粗鬆症への適応は、わが国では今年2013年3月に承認されたばかりの新薬

【新薬】デノスマブ プラリア:6カ月に1回の皮下注で効く骨粗鬆症治療薬
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/201304/529965.html&di=1

ですから、勿論のこと十分に副作用への注意は怠れませんが。

2013/6/28