遠藤浩良の雑記帳 当法人理事長遠藤浩良が個人的意見として発信する『遠藤浩良の薬学雑記帳』をお届けします。 薬学、薬業、医療に関する資料、情報、意見など盛りだくさんな内容です。
No.011
イブプロフェンやアセトアミノフェンが筋力を増強する!?

Combining pain relievers with weight training may increase muscle strength, mass (4/7/2008)
http://www.bsu.edu/news/article/0,1370,-1019-57918,00.html

  この話は、まだ学会報告の段階で、論文になったわけではありませんから、真偽の程は必ずしも確かではありませんが、何と言ってもOTC鎮痛薬であるイブプロフェン(ibuprofn)やアセトアミノフェン(acetaminophen)が筋肉量や筋力を増加させることがわかったというのですから、世の中でドーピング問題が喧しくなっている現在、ひょっとするとちょっと大変なことになるかもしれませんのでご紹介しましょう。

  それは、ほぼ2ヶ月前になる4月6日、米国のカリホルニア州サン・ジエゴで開かれた「実験生物学2008」の学会で、インディアナ州マンシーにあるボール州立大学のHuman Performance研究室Trappe准教授の共同研究者であるポストドクのChad・C・Carroll博士が、

平均年齢65歳(60―78歳)の男女36人が参加したプラセボ対照試験の結果、イブプロフェンやアセトアミノフェンを鎮痛剤としての通常の用量で服用しながら標準的なウェイトリフティングをしたら、大腿四頭筋の筋肉量や筋力がプラセボ服用群に比べて有意に上昇することが確認された

と発表したのです。

  内容が内容だけに、まだ学会発表の段階にもかかわらず、以下に例示する通り、メディアは一斉に報道しました。   この結果をスポーツでドーピングに利用できるかなと考えるのはネガティブな思考ですが、研究の指導者Trappe准教授は、無重力に長時間曝される結果として筋肉の量と力が衰えてしまう宇宙飛行士のトレーニングに応用できるかもしれないと、ポジティブな利用の可能性を、初めに挙げた大学のホームページで述べています。

  喜寿ともなりました小生は、特に最近、東京の大江戸線のように深い地下鉄のホームから階段で地上まで上がる時などに、足の筋力の著しい衰えを日頃実感しているので、この話は小生にとって大いに関心を呼ぶことなのですが、本当でしょうか?